こんにちわ! 悠久です。
「よく生きて帰れた来れたなぁ?」
と今考えると背筋が凍り付きますよ。
どこに、こんな度胸あった?
若いからできた無鉄砲なアメリカ旅行の話
シニアの世代なら若い頃の無鉄砲なことの
ひとつやふたつぐらいはあるやろ!
突然、アメリカに行きたくなった
就職したらこんな旅は出来ない。
親の反対を押し切り、強引に行った。
アメリカに行って「俺の非常識をぶっ壊そう」
そう思い立ってアメリカに行った。
とにかくあこがれのアメリカに行く・・・
それも、初めての海外旅行で
更に、ひとり旅で英語も全く出来ない。
無鉄砲なアメリカ旅行を経験しています。
よくも生きて帰って来れたなぁ、
四十数年前のアメリカは治安が良かったか?
「良いわけありませんよ!」
実際に被害に遭ったんですよ。いろいろと
「でもアメリカは最低の治安やったけど、
俺にとってアメリカは大好きな国です。」
大好きな国アメリカやけど、「死んだらおしまいや!」
「本当に無鉄砲な旅をしたもんだ。
よく生きて帰れたなぁ~」と何度も振り返る。
旅はサンフランシスコから始まります。
いきなりサンフランシスコのダウンタウンで
大衆食堂みたいな店に入ったところからびっくり仰天の連続!
あこがれのサンフランシスコに着いた。
坂道に市電が走ってる。
「あぁ~アメリカに来たんだ。」
何もかも新鮮に見えた。
「ここまでは良かったんや!」
腹減ったので食堂でメシ食ってると
いきなり向いの黒人のおっさんが俺の料理を
「わしづかみしよった。」
「あと気持ち悪くて食べれん、皿ごと
そのおっさんにあげたわ。」
そのおっさん、腹減ってたのか
俺の皿の料理をわしづかみで食べ、
去って行った。
俺の持っている日本人の「人はすべて善意の人」考え方を
この黒人がいきなりぶっ壊してくれた。
あぁ~これがアメリカや自由の国や!
「自由過ぎてこの先に何があるか分からん?」
「気をつけよ!」と言いながら、
「ぜんぜん気を付けたなかったんや!」
時差でしんどいので、ホテルで休もう
ダウンタウンの安いホテルを探す。
「あった、あった、日本のビジネスホテルみたいな感じ」
入口付近にあやしい女がおるぞ。
「やっぱりコールガールや、客に声掛けとる。」
美人やけど
ここで金使う訳にはいかん、無視しよう
「わっ、近づいて来た。」
「×××・・・・×××?」
「全くわからん。それに臭い、こんなんいらん。」
「風呂入とらんやろ~」
逃げるようにホテルに入ってチェクイン出来た。
明日はサンフランシスコジャイアンツの球場と
アメリカンポルノを見るんや
朝食はマクドと決めていた。
日本と変わりない味や。
早速、サンフランシスコジャイアンツ見に行くで、
何も調べないで行くと「球場」閉まってた。
「残念ながら、今日は試合の無い日」
その帰り、サンフランシスコのポルノ映画館に
入ると、館内はガラ空き、まばらな人しかいない。
「楽しみにして行ったけど、グロ過ぎて
10分間も居たたまれず、ただ気持ち悪るいだけやった。」
「それにゲイにでも遭遇したらヤバイからな」
「日本でモザイク掛かって、どうしてもあの部分が見たい」
という気持ちも萎えたわ。
「まあ、こんなもんやろ、本場でポルノ見た」
これもアメリカの経験や
明日から、長距離バスに乗ってラスベガスへ
「今日は早よ帰って寝よ。」といつもの
安ものホテルへ、フロンの横のエレベータで
5階の自分の部屋に向かう途中
エレベータにメキシコ人風の怪しい
ひげを生やした二人連れが乗って来た。
ドアが閉まるなり、ひとりがナイフを出した。
「何やら、わめいとる、3階で降りろ」と
ナイフで脅す、もうひとりが先に降りて
廊下に人がいないのを確かめて、強引に降ろされた。
何語かわからんけど、「金出せ」と言っとる
ジーパンのポケットの裸の20ドル札がある。
指でポケットを指さすと男が札を抜いて
二人が階段を駆け下りていった。
へなへなと廊下に座り込む。
「実はしょんべんちびったんや
それに腰抜けてしもた。」
「これって本当に怖かった、
でもそいつらの人相忘れない
モンタージュでも作れそうや!」
「命があっただけでも良かった。」
こんな危険な旅やってて生きて日本に
帰れるのか?
「とにかくこんな治安の悪いホテルとはおさらばや!」
バスの横にピューマが飛んでるバス
「グレイハウンドバス」って言うらしい
それにピューマじゃなく、犬の名前らしい
バスに乗り込むとき、運ちゃんから後ろに行けと
親指で合図された。
「人種差別や、これもアメリカや、と思いつつ後ろの席へ」
バスから見える風景は、「ずっと~西部劇の世界や」
それに「前から見える風景は、映画『未知との遭遇』そのもの」
延々とバスの旅は続く、だんだん暗くなって来た。
「朝乗って、まだラスベガスに着かない、これがアメリカや」
夜になって砂漠の端から明かりが見えてきた
「やった、砂漠の中のカジノの殿堂ラスベガス
の到着や、ピカピカの町やなぁ~、ライトがまぶしい」
今日泊まるのは街の端っこのモーテル
街から少し離れると暗いなぁ~
「ちょっと街頭で立ってる女、こつち見てる」
いやな予感が走った。
モーテルを探して油断し過ぎた
いきなり女がダッシュ~してきた
「手提げかばん取られた!」
追いかけるも、早い
「黒人のランナーやなぁ~」
このビルに入った。
女を追ってビルに入る。
「まるで映画みたいや!」
でも笑い事じゃない、パスポート入ってる
階段を昇ると女は4階の部屋に入った。
「もし、入って拳銃をもった男がいたら?」
ここはイチかバチか入ったれ!
部屋に入ると黒人の女性が手招きしてる。
「××・・・××」
「全くわからんけれど、どうもこっち来い」と呼んでる
その部屋はベットルーム、「こういつもコールガールか?」
女がやにわに脱いだ、「デカッ!ボンボン」
「××・・・200$」くれ!
今でこそ、1$=109円で21,800円やけれど
あの当時、1$=200円で40,000円「高っ!」
「アイハブ、ノーマネー、リターン、ザ、バッグ、プリーズ」
これだけ言うのが精一杯
「O.K、100$オンリー」許してくれるらしい
黒人の女は、俺の手を自分の胸に持っていく
「カタッ、なんちゅう固い胸やまるで筋肉や」
それでサービス終了、これで100$とは
もう、ぜんぜんやる気なし、100$渡して帰ろ
かばんをひったくって、中から100$札を
ベット投げて、その部屋から飛び出した。
「危機一髪やった、あのままおったら、
根こそぎ財布取られたわ!」
しかし、アメリカに来てから「すごい体験ばっかり」
「こんな命賭けた旅してるの俺ぐらい。」
「ほんとうに生きて帰れるのかな?」
この言葉が何度も出る
ラスベガスではカジノでも勝てなかった
スロットマシン、ルーレットをやった
ポーカーもブラックジャックもやりたがったが
とにかく英語がわからんのでやめた
あとは無料のショーを見て楽しんだ
明日はまた長いバスの旅
ロサンゼルスまで走り、
更に、サンディエゴへ
そしてメキシコのティワァナへ
サンディエゴからメキシコ国境までバスで
アメリカの国境、左はアメリカ、右はメキシコ
「こうも違うのか?道路がまるで違う。」
「突然、ド田舎へやってきた。」
これが「ティワァナかぁ~埃っぽい街やなぁ~」
お土産屋がいっぱい、それにメキシコ人が日本語で
「千円、千円、これで千円」と押し売りに来る。
メキシコで本場のタコスを食べる予定
街のレストランで早速「タコス」を注文
「いろんな種類のタコスがある。」
五つほどタコスを頼む、
辛いハバネロ・ソースをちょっとかける
「からっ~ハバネロ・ソースが効いた。」
「水くれっ、え~っ、有料?なんでもいいから水」
「生ぬるい水をがぶ飲み、辛いっ~」
でもタコスは「おいしかった、これぞ本場の味や」
これで満足、明日はロスへ戻る
ティワァナの安ホテルで休息や
ところが、ここでまた事件
レストランで食べたタコスが当たった
いや、水に当たったんや、
「超、下痢、眠れん、トイレの往復」
「残念ながら、ロスは一日延期、
今日はホテルから一歩も出ず、
トイレとベットの間を匍匐前進」
一日損した、こんな経験も旅の思い出や
翌日には下痢も収まり、数キロ痩せて
これ以上出すものがなくなったみたい?
バスにはトイレも付いてるし
旅の最後をロスで飾ろう
ロスは都会や、ティワァナから抜けると
「本当に都会や・・・でも治安悪そう」
「悪人居いそう?」
ロスでは行きたいとこ山積み
ビバリーヒルズ、UCLA、ディズニーランド・・・他
こりゃバスでは回れん、レンタカーを借りよう
「超でかいフォード・サンダーバードを借りたぞ!」
レンタカー屋に日本人スタッフが居て地図をくれた
この当時はナビなんかない、地図だけが頼り
ビバリーヒルズへ向かう「慣れてないから怖い!」
でも、日本の道路と違い広いから運転しやすい
超リッチな家並みが続く、ビバリーヒルズ
「俺も将来、成功してこんなとこ住みたい」
でも夕食はアメリカの牛丼の吉野家と決めてます。
レンタカー屋のスタッフに教えてもらった店
「あった、あった、でっかい駐車場もある
「Beef Bowl(ビーフボウル)」プリーズ
「あんまり、うまくない、肉が固い、タレも濃すぎる」
やっぱり日本の方がうまい
「牛丼は大盛、つゆだく、しょうが、たっぷりが最高」
店に入ってるのは労働者風の人ばかりや
「この店もちょっと危険かな?早よ出よ。」
ここが最大の失敗、でかいアメ車で油断した。
店から出ようと右ばかり見ていた
店を出た瞬間に「ガシャン!」左からまともにぶつけれらた
サンダーバードは無茶苦茶になってる
顔や手はガラスで切れて血が流れていた。
救急車が来た、どこかの病院へ搬送
幸いにも大事故やけれど大怪我はしていなかった。
金髪の看護婦さんが「××・・・」と聞いている
「目が痛くないか」と聞いている?
「All right」この青い目の看護婦さんの言っていることだけはわかった。
「とにかくアメリカでは金髪と縁がある」
のちのち分かる
少しするとレンタカー屋の日本人スタッフが来てくれた。
「レンタカーの損害や相手の損害は保険でカバーできる」
あぁ~助かった。1$も払わんで済んだ。
「こんな大事故して怪我のない日本人はあんたが初めてや」
もうレンタカーは懲りた。
あとアメリカの旅も2日間で最後
明日は「どろ女子プロレス」を見に行く
「これを楽しみにしている。」
もうレンタカーは使わず、タクシーで「どろレス会場へ」
早くから行ったので、一番前や
リングにはどろの入った囲いが用意されており、
やがて金髪の女と黒髪の女が登場
ひとりは明らかに悪役
もうひとりはヒーロー、「それもすごい美人」
「俺は金髪の女を応援!」
「でも、試合は完全にやらせ、真剣じゃない。」
当然、ヒーローの金髪美女の勝利
金髪美女が観客からチップをもらうため、リングを降り来た
俺の前にも来たぞ~「財布から札を出した。」
美女レスラーの後ろにいるいかつい男のマネジャーが
俺の札をひったくる。
「あぁ~待って、それ20$札や」もう遅い、取られてしもた。
20$言うたら、四千円や、ちょっとあげすぎ
マネジャーが美女レスラーに何か告げる。
美女レスラーが俺の前に来て「ウィンク」してくれた
「俺は思わず、彼女の胸に手を伸ばしたんや」
俺の手は後ろのマネジャーに払いのけられ、
その瞬間に美女レスラーが泥の付いた手で俺の股間をわしづかみ!
「痛い~気持ちいい~どっちや」
頭の中で「チン!」と鳴っている
そのあとマネジャーがリングに上がれと俺を押す
無理やり、リングに上がると「ワッチュハ、ネーム?」
「マイネーム、ヤマモト」
「オォ~チャンピオン、ミスタージャマモト!」
「ノ~ノ~ヤマモトです。」
「ジャマモト」俺は邪魔なんかい?
あとで知ったが、ヤマモトとは発音出来ないらしい?
「金髪の中に顔をうずめたい~
あぁ~俺の頭の中は麻婆豆腐、アメリカから帰りたくない!」
この股間をわしづかみで俺のアメリカ珍道中は終わった。
すごい旅やった。
もう二度と出来ない旅やった。
どこにこんなに度胸あったのか?
そこで人生の度胸全部使いきってしまった。
あとの人生は度胸のない人生になった。
無事に日本に帰れた!
でも、この旅はいったい何やったんやろ。
ひとつには、就職したらこんな長期で気ままな旅は出来ない
それを経験できた。
もうひとつは、俺は火事場のど根性を持っていた
それを知った!
しかし、その後この火事場のど根性が
社会で活かされることがなかった。
「なぜや?このド派手など根性はどこへ行ったんや!」
ひたすら、「会社ではペコペコ」
出る釘は思い切り叩かれる。
「社訓であり、会社の研修」が「俺を変えた」
「必死に耐えた・・・これが人生を決めた。」
「とうとう俺は出る釘にはなれんかった。」
「でも、まだ人生は終わってない」
ネットビジネスがある
あきらめんぞ~!